|
このページは、新しくNPOを立ち上げることを計画されていたり、新しい会員や事 務局を対象としています。 すでに運営を確立されているNPOおよび財政的に豊かなNPOは対象としておりま せんので、ご了承下さい。 内容につきましては、1年強の事務局経験をもとにしており、NPO魚沼ゆうきの正 式見解ではありません。少しでも「新しいNPO」のお役に立てればと考えています。 第1 NPOについて NPOは、特定非営利活動促進法に基づく「特定非営利活動法人」です。 つまり、「特定非営利活動」と言う種類の活動を行う「法人」ということです。 ところが(この接続詞が適切かどうか疑問ですが)、株式会社設立の規制が大幅に緩 和されることで、株式会社が設立しやすくなるという動きがあります。株式会社は特定 非営利活動も行うことができますので、特定非営利活動を行うためにNPOと株式会社 のどちらも選択できます。 ということは、今後、NPOには「よりNPOらしさ」が求められるのだと思いま す。 「NPOは人」だと私は思います。以下、いくつかの架空の事例をあげてみます。 みなさんはどう考えますか。 ○ 理事会での路線対立について 福祉関係のあるNPOでは、介護保険制度への参入を巡って意見が対立していまし た。積極的に活用すべきとの意見と、制度に頼らず自分たちのできる範囲できめ細か なサービスをすべきとの意見で、なかなか決着が付きません。 これまで一緒に活動をし、気心も知れているだけに、対立は深刻です。地域に密着 した福祉という点では一致しているのですが、介護保険に参入するか否かによって運 営方法は大きく変わってしまいます。 これについては、これ以上対立を深めるのではなく、組織を分けるべきと考えま す。その上で、連携を保ちつつ、それぞれの活動をすすめることがお互いのためにな ります。NPOは事業を行うことが求められており、そこを重視すれば組織を分けて お互いに発展できると考えます。 ○ 新・旧スタッフの意思疎通について あるNPOでは、事業の拡大に従って事務量が拡大し、新しいスタッフを迎え入れ ました。とにかく忙しかったため、即戦力として期待をし、新しいスタッフもそれな りにがんばってくれていましたが、ことあるごとに意見が対立するようになりまし た。「郷に入っては郷に従え」とのこともあり、とにかく1〜2年は旧スタッフの指 示どおりに動いて欲しいと考えています。 これについては、新しいスタッフを単なる労働力として迎えるのではなく、同じ目 的を持った仲間と位置づけることが必要です。 実際には、これまでの組織の歩みや考え方などを十分に理解してもらうとともに、 新しいスタッフが感じた疑問や提案などについて、ほぼ対等な立場で話し合っていく ことが必要です。もちろん、取り入れるべきものは積極的に取り入れるべきです。 ○ スタッフの労働条件について 一般的にはスタッフに対して最低賃金を支払うことは難しいNPOが多いといえま す。常勤役員に対してもこの状況は同じです。 その中で、どのようにスタッフおよび常勤役員のモチベーションを維持していく か、組織としては難しい課題です。 反面、ボランティアの面が弱くなってくると、労働時間の遵守などで活動しづらく なるという話も聞きます。 スタッフや常勤役員のやりたいことと、実際の活動とがなるべく一致し、かつ、N POの発展につながるように考えていく必要があります。 ○ 財政について 現在は様々な助成などがありますが、なかなか要件が厳しく、また、継続的にとい うのは難しい面があります。 このような中で、最低限の活動費は自己資金で行うべきと考えます。助成を活用す る際も、「本来事業は自己資金」が原則となります。本来事業も助成に頼っているの では、その団体の意味がありません。 第2 事務局について NPOが活動をすすめていく上で欠かすことのできないのが事務局機能です。 会員内外との通信(電話・FAX・メール・直接対応等)、各種会議等の準備や運 営、会計など、どれも必要なことです。会員が多くなればなるほど、連絡をとるにも文 書を作成するにも、こなすべき事務処理が多くなります。基本的には通常のNPOでは 時間に余裕がないので、最大限の効率化をはかる必要があります。 このため、NPO活動をすすめていくためには、いくつかの事務機器を揃え、それら を使いこなすことが求められます。 以下、必要な事務機器と、効率的に行うべき作業について例をあげます。 なお、必要な事務機器をいかに低コストで揃えることができるかも大きなポイントに なります。低コストで揃えることができないようなNPOは、活動自体もスムーズに行 かないのでしょうか。低コストで揃えるとは、各メーカーから見積もりを取り、中古な どを含めてきちんと客観的に検討するということです。「おれは○○が好きだから取り 持たなければ行けない」式では、貧乏なNPOはやっていけません。 ○ 必要な事務機器 ・ 電話 子機が使える方が機動的です。 ・ FAX 電話と兼用でも結構です。B4で送信できると便利です。 ・ コピー 理想は「A3対応+両面印刷+丁合+ホチキス綴じ」です。このようなコピー機を 使うと病みつきになります。いづれにしても必要です。 ・ パソコン 必需品です。 ・ スキャナ 写真や資料などをパソコンに取り込むのに必要です。 ・ プリンタ これも必需品です。高速で高価なのはカラーレーザープリンタ、安価でカラーなの はインクジェットプリンタ、安価でモノクロはレーザープリンタです。 いずれもA3だと高価になりますが、大は小を兼ねるのと、角2封筒に印刷できる など使い勝手はよいです。 設置場所やランニングコスト、稼働音なども考慮すべきと思います。 ・ その他 電話、FAX、コピー、スキャナ、プリンタなどは、1台でこなせる複合機もあり ます。中古であればかなりお手頃のものもあるので、あると便利です。 特にプリンタは、突然の故障や不調に対応するため、複数あった方が安心です。 ○ 効率的に行うべき作業 ・ 封筒への宛名印刷 ・ 領収書等への宛名・金額印刷 ・ 写真を取り込んでの各種資料の作成・印刷 ・ 研修会等の看板 ・ 会計 ・ 迅速かつ低コストの文書通信(Eメール、メール便、エクスパックなどの小包便、 郵送、持参など) ・ その他 第3 会員について NPOが継続的に活動をすすめるためには、会員の意思がNPO運営に反映されるこ とが不可欠です。 そのためには、いくつかのポイントがあります。 ○ 会員に対して、日常的に情報が提供されていること。 ○ 理事会や総会等で会員の声を取り入れる機会が保証されていること。 ○ 理事会や総会等において原則的な運営が貫かれて、民主的に運営されていること。 ○ 運営に当たっている役員や事務局が会員の声をできるだけ反映させるように常に意 識し・行動していること。 会員は入会した時点では、NPOに高い関心を持っています。その会員のモチベーシ ョンを維持・高揚させていくのは役員・事務局次第です。「亭主元気で留守がいい」と いうような運営はNPOらしくありません。 情報などは、持っていない会員にとっては「情報のあるなしも分からない」のが普通 です。 したがって、情報に限ったことではありませんが、情報や力を持っているものが、徹 底的に譲歩して、会員に情報を提供したり意見を聞く機会を設けるなどする必要があり ます。 |