新・十日町市長選挙への立候補表明者に
対する公開質問について       


 新・十日町市長選挙への立候補表明者に対する公開質問には、5名の立候補表明者全
員からご回答をいただきました。
 ご多忙のなか、ご協力をいただき、ありがとうございました。
 以下、4月12日の記者会見の資料を掲載いたします。
 こちらでも見ることができます(A3判)。
 なお、環境農業に関する参考資料はこちらです。



<はじめに>
新・十日町市長選挙への立候補表明者に対する公開質問について


  平成17年4月12日
  NPO魚 沼 ゆ う き

1.公開質問の趣旨について

 (1) 新・十日町市の市長選挙は、4月24日に告示され、5月1日に投票が行われ
  ることが十日町市選挙管理委員会で決められております。
   各候補者がどのような政策を掲げるかは、今後の新市の運営にとって極めて重
  要であり、住民の関心も高いものがあります。地域住民が、各候補者の政策を理
  解し、納得できる政策を掲げる候補者に投票することは、民主政治の基本である
  と考えます。

 (2) NPO魚沼ゆうきでは、農業分野を中心にお考えをお聞かせいただき、住民の
  農業政策判断に活用されることを目的に、3月16日に郵送により公開質問を実
  施し、立候補を表明されている5名全員からご回答をいただきました。5名の立
  候補表明者の方に対しましては、お忙しいなかご回答をいただき、厚く感謝申し
  上げます。

 (3) この公開質問はあくまでも住民の政策判断に資することを目的としており、ご
  回答内容によって、当NPOとして特定の立候補表明者に対して「支持または不
  支持」の態度表明を行うことはございません。
   ご回答内容が、地域住民の政策判断に寄与することを期待しております。

 (4) 当NPOでは、これまで3回の環境農業塾を開催するなど、環境農業の推進に
  よる地域農業振興を呼びかけておりますが、将来的な地域農業のあり方につい 
  て、新市長との意見交換をさせていただきたいと強く望んでおります。


2.ご回答いただいた内容

  別紙のとおり(掲載はご回答をいただいた順番とさせていただきました)。

<回答内容>
質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
1.ご自身と農業の関
わりについてお聞かせ
願います。
(100字以内)
田口直人氏
 圃場整備や生産組織立ち上げに関わり生産 
組合長を歴任する。米づくりときのこ栽培の 
複合経営を実践してきた。現在は、農を忘れ 
ない為に少しの田を耕し、畑は無農薬生ごみ 
有機栽培にこだわり気持ちのいい汗を流す。
白川勝彦氏
 わが家に3.5aの田と1.5aの畑があり、家 業倒産後はこの田畑が一家の命づなとなりま した。年老いた両親と私でこれを耕作しまし た。農業のありがたさ、大地の恵みの大きさ を原体験で知りました。
樋口利明氏
 自給のための水田と野菜畑をつくる第2種 兼業農家の息子として、人力の「田植え、田 の草取り、稲刈り、脱穀、籾すり」など一連 の農作業を手伝いました。また、昨年から、 開墾と無農薬畑作を実践しています。
滝沢信一氏
 今まで農業の経験はありませんが、今春よ り生活の中心を下条行寺地区に移し、野菜作 りから挑戦したいと考えています。
村山 薫氏
 田3反歩畑5反歩および優良種豚の育成と 仔豚の生産によって生計をたてていた専業農 家に生れ育ちました。基盤整備後委託耕作に なりましたが、現在は自家用野菜づくりや父 が植林した山林の整備などしています。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
2.十日町広域圏の農
業について、どのよう
な課題があるとお考え
ですか。
 また、その課題が生
じた要因をどうお考え
になっていますか。
(200字以内)
田口直人氏
 日本一の良質米産地にふさわしい消費者重 
視の良食味安全安心の米づくり体制の確立と 
地産地消の拡大、そして山間地農業を守るこ 
とです。地産地消は農家の現金収入の確保と 
ともに、消費者や学校教育での農業理解を深 
める場となります。また米偏重からの脱皮も 
大きな課題です。克雪と利雪の観点からの産、
学、官共同の実践的な研究が不足していまし 
た。十日町ブランド育成に向けて行政も継続 
的支援を積極的に進める必要があります。
白川勝彦氏
 十日町市広域圏でとれるコシヒカリは、い まや全国的なブランドがあります。他産地の 米の倍近くの価格で売れるコシヒカリは、ま さに大地の恵みだと思います。これを精米し て販売すれば、1俵あたり1万円以上高く売 ることができます。ご飯として加工して売れ ば、さらに高く売ることができます。中山間 地の狭い農地の農業ですから、付加価値をつ けて売ることを考えてゆくことが最大の課題 だと思います。
樋口利明氏
 農業の質及び規模の画一化と農薬使用がす すめられるなか、いまこそ、地域ぐるみ、広 域ぐるみの自然環境を大切にした農業への転 換が求められ、このことが現在の最大課題で あると考えます。この要因は、住民・農業者 
・自治体行政関係者による地域農業について の議論、検証、実効が不十分だったからであ り、今後は、この地域ならではの自然環境と 融合する農業を推進していくことが、より一 層、重要になると考えます。
滝沢信一氏
 最大の課題は、後継者不足です。要因とし ては@少子高齢化、A恵まれない生産環境、 B全国一律の転作割り当てなどの米政策、な どが上げられます。
村山 薫氏
 ○減少してゆく担い手(労働力)不足
 ○農地、森林の荒廃
 ○消費者の安心安全志向と生産性経済性の   克服
 ○付加価値創出へのむつかしさ
これらの諸課題が生じた要因は雪国という自 然条件をのぞけば、この地独自のものとは考 えていません。他産業の急激な進展、外国農 産物の輸出攻勢、若年層の志向、産地間競争 の激化など、複雑な要因によると考えます。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
3.今後の十日町広域
圏の農業の「あるべき
姿」をどうお考えです
か。「あるべき姿」と
それを担う農業の「担
い手像」について、お
考えをお聞かせ下さ
い。
(200字以内)
田口直人氏
 圏域一丸となって高品質、安全安心の魚沼 
コシヒカリ米産地の構築をめざします。この 
もとで地域の特性を活かした複合的な農業振 
興と地産地消、山間部は豊かな自然資源を活 
かした都市交流とグリーン・ツーリズムを展 
開し、均衡ある農業農村をめざします。基幹 
担い手を自立専業農家、営農組織と農業法人、
補完担い手を兼業農家と位置付け、双方の協 
力でその実現を図ります。山間部においては 
公社的な担い手も必要と考えています。
白川勝彦氏
 「あるべき姿」は、2で述べたとおりです。コシヒカリに限らず、農地が少ない訳ですか ら生産量で勝負をするのではなく、質と販売 方法を工夫しなければならないと思います。 「担い手像」についても、以上を前提にすれ ば、必ずしも大規模でなくとも知恵と工夫に より十分採算がとれる途があるはずです。
樋口利明氏
 個々農家と集団営農組織及び農協と行政が、「人を良くする」食の安心安全について根本 から問い直し、十日町広域圏ならではの「恵 まれた里山を最大限活かす環境農業」を推進 する姿を正夢みます。これを担うのは、広域 に暮らす全ての農家と各界各層の住民であり、少数の専業農業者や生産組織に過度に依存す ることではないと考えます。ここにおいて行 政は、環境農業の啓発から実施に至るまで、 公の人と金によって直接支援します。
滝沢信一氏
 地域でまとまった生産組合などの組織を整 備し、農地の集積を図り、農道・水路などの 就農条件を改善するなどして、担い手の就農 意欲を向上させます。
村山 薫氏
 当地は大河信濃川の周辺に豊かな自然を有 し、先人が営々として育ててきたものが伝統 の米作であり畑作さらに森林資源です。自然 を愛し、郷土に自信を持ち、農業(大地)が 全ての産業の基であることに誇りを持つ担い 手が数多く育ってくれることを願っています。専業、兼業、大規模、小規模によっても農業 者の思いも微妙な差異があるように思われ、 担い手育成のむつかしさを感じています。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
4.農業政策の決定や
政策評価について、農
業の生産現場(専業・
兼業を含めた農業者、
生産組織、農業団体
等)や地域住民等の意
見をどのように反映さ
せていくかについて、
お考えをお聞かせ下さ
い。
(200字以内)
田口直人氏
 政策の基本は現場にあり、が私の信条です。
現場から離れた農業政策は、何の意味を持た 
ず、机上の空論で終わってしまいます。でき 
るだけ生産現場や地域の会合に出向き、積極 
的に農家や住民の意見を聞き、政策決定や評 
価に反映し、行政情報の提供にも努めたいと 
考えています。また、市の各種委員会、協議 
会委員には、現場で意欲的に取り組んでいる 
農業者や先進的な取り組みをしている農業者、
女性を多く登用したいと考えています。
白川勝彦氏
 サプライサイズから政策を決めるのではな く、消費者やユーザーの立場から政策を決定 しなければ、長く社会に根付くことはありま せん。農業も同じだと思います。食の安全や 地産地消、環境意識の高まりにより、厳しい 自然条件・社会条件の中でも真面目に生産に 取り組む農業は、消費者からも協力が得られ る時代となってきました。その意味で、生産 現場や地域住民等の意見が政策決定に反映さ れる環境は整いつつあると思います。
樋口利明氏
 とかく、いままでは、「効率・大規模化」 が優先された結果、特に消費者・住民の意見 が反映されることなく「営農」されてきまし た。今後は、まず、行政が、生産者とともに 地域住民・消費者の意見をきめ細かく聴き取 り、これに対する行政の考え方をきちんと示 し、相互学習、公開討論を行なうことによっ て、より多くの農業関係者や農産物関心者が、主体的に、地域農業の政策決定と政策評価に かかわることが重要と考えます。
滝沢信一氏
 現在も、県・市・農協・生産者からなる  「米政策推進協議会」を通じてご意見をいた だくほか、集落単位の地域懇談会を開催して、様々な意見・提案を頂戴しながら、政策に地 域住民の意見を反映するよう努めていますが、今後より一層充実してゆきたいと思っていま す。
村山 薫氏
 農業政策は国全体をどうするかという政府 の力に頼るところが大きく、一面ではやむを 得ない面もあると思います。
 農業者、生産組織、農業団体等によっても 統一的な意思が構築されているとは一概に言 えない状況もあります。農業関係者も自己の 主義や都合のみを主張するのではなく、地域 全体の農業を考え、又消費者の意向を反映し た意思を団体や組織を通して、政策決定部所 に届ける努力の積重ねが必要と思います。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
5.資源循環型・環境
保全型農業の推進につ
いてどのように考えま
すか。推進に当たって
は、社会全体のあり方
を考える必要があると
思いますが、具体的な
取り組み内容もあわせ
てお聞かせ下さい。
 例えば、家庭や事業
所からの生ゴミは分別
と管理(温度管理を含
む)を徹底することに
より、堆肥の原材料と
して活用することがで
きます。これを地域で
利用すれば、地域循環
をすすめることはもと
より、現在の生ゴミ処
理の経費を削減し、環
境負荷の軽減にも貢献
すると考えられます。
(300字以内)
田口直人氏
 今後の健全な社会や圏域農業の振興に欠か 
せない重要なものです。川西地域は数年前か 
ら家庭生ごみの堆肥化に取り組んできました。
現在、その本格的な施設となる有機センター 
を建設中で、今年7月から稼動します。全町 
内のごみステーションに生ごみ収集容器を置 
き収集し、豚糞、きのこ廃菌床と混ぜて堆肥 
化して圃場に還元します。施設の管理運営は、
生産組織と農協でつくる管理組合が受託しま 
す。生ごみ等を通して住民全てが関わり、良 
質堆肥の生産と確実な利用を促し、減減栽培 
などの環境保全型農業を推進します。こうし 
た取り組みは全国でも例がなく、生活のあり 
方も含めた、新たな「十日町ブランド」の扉 
を開くものと確信しています。
白川勝彦氏
 資源循環型・環境保全型ということは、農 業に限らず、わが国の生産活動全般に求めら れています。賢明な消費者が、そのような生 産物でなければ購入しないということがヨー ロッパなどでは定着しつつあります。わが国 でも急速にそのような方向に進みつつありま す。
 生ゴミから堆肥を作ることも極めて大切な ことだと思います。行政としてもサポートし てゆきたいと考えております。
樋口利明氏
 資源循環型・環境保全型農業を地域社会の 根幹事業と位置付け、積極的に推進します。 全市をあげて生ゴミの分別と管理を行ない、 堆肥の原材料として活用し、こうして出来た 堆肥は地域に還元するよう、その場所と仕組 みをつくります。なお、この際、食糧の自給 と安全安心及び農村のあり方等を一緒に考え、食育をはじめとする教育、文化産業、生きが い福祉、環境浄化改善を複合事業として遂行 すべきです。その地域の規模と地域の実情と 地域住民の意志に基づいた身土不二・医食同 源の現場教育を市立の小中学校で行なうとと もに、バケツ水稲や学校田の実施、地元生産 米の給食利用、及び食育普及員の制度化など、総合的に取り組みます。
滝沢信一氏
 ごみの分別は、ごみ有料化を契機に、積極 的に進めてきました。また、17年度〜18年度 にきのこの廃菌床対策として、堆肥センター を建設したいと考えています。
 生ごみの堆肥化につきましては、基本的に 貴NPOの考え方に賛同します。私どもも市 内の企業と共同で、給食センターの生ごみを 活用して試行いたしました。しかし、生ごみ 自体の分別・量の確保・採算性・需要の確保 など様々な問題があり、腰をすえてかかるべ き重要課題であると考えております。
村山 薫氏
 資源循環型・環境保全型農業の推進は、い まや地球規模の重要課題だと認識しています。日本は世界の先進国の一員として恥じない内 容を是非つくり上げたいものです。
 高所大所からの政策と下からの積み上げの 両面作戦が必要でそれぞれ動きが進んでいま すが、市民レベルでの取り組みが自治意識の 醸成上大切と考えています。
 質問の例示にもありましたが、家庭や事業 所からの生ゴミは分別と管理をうまくすすめ れば、堆肥の原材料として資源循環型の典型 となり、その上ご指摘のように多くの他の効 用もあるわけですから、1人1人の認識と理 解のうえ実行できる組織が地域全体に広がる ことを期待しています。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
6.食の安全・安心に
ついての関心が高まっ
てきています。
 このような状況のな
かで「現状の農薬・化
学肥料の使用状況」
「17年産から本格化
するコシヒカリBLの
作付」「有機栽培(無
農薬・無化学肥料)栽
培の推進」についてお
考えをお聞かせ下さ
い。
(400字以内)
田口直人氏
 農薬、化学肥料は安全な農産物供給や環境 
面から使用量を減らすことが大切ですが、現 
実的には農薬や化学肥料は必要です。化学肥 
料の施用でやせている水田が多くみられ、稲 
作の基本である土づくりに力を入れる必要が 
あります。また畦畔の除草剤散布が増えてお 
り、環境や景観上からも問題です。17年度か 
ら「いもち病に強いコシヒカリ」の作付けに 
変わります。無農薬化への大きな前進ですが、
今後も食味など十分な検証が必要と思います。
他県産と区別できるDNA鑑定に注目してお 
り、魚沼産コシヒカリ独自のDNA開発を急 
ぎ、消費地での信頼性を増すことが必要です。
有機栽培は、地形条件や経営規模に左右され 
ず意欲があれぱ高い収入が得られ、圏域農業 
のあり方として、環境保全からも大変重要な 
ものと認識しています。川西地域では産地づ 
くり交付金や減収率を設定して支援をしてき 
ましたが、農家との情報交換に努め、取り組 
み拡大をすべきと考えています。
白川勝彦氏
  「現状の農薬・化学肥料の使用状況」に ついて………食の安全に対する意識の高まり の中で、このようなことが要求されるように なったのだと思います。すべての農産物にそ れを消費者にわかるように義務づけることは 技術的に困難かと思いますが、バイヤーがこ れらを見て判断する材料にはなると思います。
 「コシヒカリBLの作付」は、営農の安定 と減薬のためには有効かと思いますが、おい しさがそこなわれないように努力しなければ なりません。あるところで「ハエヌキ」とい う丈夫な品種の米を地域で生産しようとした ところ、食味が落ちてダメージを受けたと聞 きました。関係者は、「ハエヌキ」ではなく 「テヌキ」のお米になってしまったと苦笑し ていました。
 「有機栽培の推進」は、消費者のニーズも ありますから、これからの農業の中で期待で きる分野だと思います。
樋口利明氏
 現状の農薬・化学肥料の使用状況について は、その質及び量ともに不安・懸念が払拭さ れず、今後は「可能な限り農薬・化学肥料を 減らすこと」を当地域の全ての関係者で議論 し合い納得しながら、具体的に目標を数値化 して取り組むことを提唱いたします。
 コシヒカリBLの作付については、全面奨 励(半強制)や画一化するべきものではない と考えます。少なくともBLに関する全情報 を示し、農業者と消費者が納得できる米の生 産と流通を実現すべきです。
 また、有機栽培、無農薬・無化学肥料栽培 については、この先進的な事例、実績を広く PRし、その農法を啓発・普及すべきである と強く主張し、これを当選後即実行します。
滝沢信一氏
 これからの農業は「消費者の求める安全・ 安心をどのように徹底し、PRできるか」  「安定した収量を確保できるか」その上「価 格は納得できる程度に抑えられるか」にその 成否がかかっていると思います。したがって、今までも進めてきた減農薬・減化学肥料農業 育成をより一層推進し、あわせて、イモチ病 に強いコシヒカリのブランド化を、強力に推 進すべきであると思っています。
村山 薫氏
 生産される農産物はもとよりですが、アル プスや奥秩父から流れ出る清流が新潟市で海 に流れ込む段階で、どのような水質に変わっ ているのか……その要因は農業だけではあり ませんが大きな課題です。労働力の確保・生 産性・経済性といった側面もあり、急激な変 化はむつかしいですが国全体の課題と考えま す。
 産地間競争激化の中、新潟産米のブランド を守るという考え方は悪いことではありませ ん。賛否両論があることは承知していますが しばらくの間をおいて消費者の反応など、県 全体で考えられるものと思います。
 有機栽培については、前段で申したとおり 労働力の確保・生産性・経済性といった側面 もあり、可能な農業者から徐々に広がってゆ くことを期待します。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
7.経営規模にかかわ
らず環境にやさしく生
産者と消費者の折り合
いの付く農業の姿(=
「環境農業」としま
す)を定め、「環境農
業」に取り組む農業者
に対して支援策(学校
を含めた行政施設の給
食・食堂への積極導入
など)を講じて、地域
農業の活性化をはかる
という考え方について
どう考えますか。
(200字以内)
田口直人氏
 川西地域での地元農産物は、昨年からJA 
十日町の直売施設出荷者組合員農家が学校給 
食センターに供給しており好評ですが、有機 
栽培のみではありません。安全性から好まし 
いと思いますが、価格での折り合い、量の確 
保、品揃えなどの課題があります。しかし、 
有機農業の振興、安全な食材提供、地産地消 
や食農教育などに極めて大切なことですので、
学校給食にとどまらず環境農業推進について、
関係者と十分検討したいと思います。
白川勝彦氏
 「生産者と消費者の折り合い」とは、要す るに価格ということではないでしょうか。価 格は、市場によって決定されます。環境にや さしいというところを評価して購買する消費 者もいれば、また安全という点を評価して購 買する消費者もいます。市場価格を無視した 商品は、農産物といえども永続的には存在し えません。しかし、その立ち上りを行政的に 支援することは考えてゆかなければなりませ ん。
樋口利明氏
 全面的に賛成します。住民と行政の話し合 いのもと、一定規模の地域毎に「環境農業村 (団体)」として法人化し、これによって環 境農業を直接支援します。地域に暮らす老若 男女が、ともに、田畑にて作業し、収穫した 農産物を小中学校にて味い、環境農業を通じ て日常的に体験交流をはかることにより、地 域における農業は確実に活性化し、これとと もに、地域の「教育と生きがい福祉と生活環 境」事業も振興すると考えます。
滝沢信一氏
 貴NPOのお考えに賛同します。従来から、学校給食の現場で、JAと協力して地元コシ ヒカリを提供しているほか、給食受託業者も、地元農産物の活用に努めています。今後も可 能の限り拡大すべきであると考えています。
村山 薫氏
 地域農業の活性化は是非とも進めたいと考 えています。学校給食の一部に地産地消を進 めるNPO法人の活動がはじまり、良い方向 であると評価しています。
 お申し越しの「農業の姿(環境農業)」を 定めたり、農業者に対する支援策を、直ちに 行うという考えは出せませんが、地産地消を はじめ地域農業の活性化を模索する中で考え てゆきたいと思います。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
8.畜産農家は畜産物
の価格低迷など困難な
状況のなかでの経営を
強いられていますが、
一部の周辺住民は日々
悪臭を感じているのも
事実であり、個々の畜
産農家は様々な取り組
みを行ってはいるもの
の、抜本的な解決が難
しい状況です。
 畜産振興は地域農業
の重要事項であると考
えますが、地域と共存
する畜産経営を確立す
るため、行政としてど
のように畜産公害に取
り組んでいくかについ
て、具体的にお聞かせ
下さい。      
          
  (200字以内)
田口直人氏
 養豚悪臭は近隣地域の長年の大きな環境間 
題です。養豚農家、行政ともども改善に努力 
してきました。しかし、臭いを完全になくす 
には移転か廃業しかなく、現実的には大変難 
しい間題です。悪臭は豚の生体、豚舎、糞尿 
から発する複合臭であり、対策として健康な 
豚に育て、舎内を清潔にすること、糞尿処理 
施設の改善がありますが、実態を詳しく調査 
し、農家と十分話し合う中で改善努力を促し、
必要な対策を講じていきたいと思います。
白川勝彦氏
 畜産や酪農の振興は、地域農業の重要な課 題と認識しています。しかし、畜舎ひとつと っても、豪雪は大きな障害となります。また 悪臭対策も大きな負担となると思います。し かし、私たちの地域には畜舎建設に適してい る土地もいっぱいある訳ですから、畜産公害 は行政が少し支援すれば十分可能だと思いま す。一方、とれたての牛乳の供給のように地 域住民の望むものを供給していく努力も必要 でしょう。
樋口利明氏
 畜産公害を無くす第一歩は、行政が全畜産 農家と徹底的に話し合い、その意志を汲み取 った後、行政の対応策を複数示して畜産農家 に選択肢を提供し、両者が一丸となって対応 策を講じることです。すなわち、市長は、即、市職員の専任チーム(3人以上)をつくり、 全国の先進地における解決事例を調査・収集 
・紹介し、畜産関係者に対し、技術・施設設 備面や資金・経営面などにおいて、懇切丁寧 に対応、支援します。
滝沢信一氏
 畜産農家が、多額の経費をかけて様々な取 り組みをしていることは承知しています。貴 NPOが言われておりますように、抜本的対 策は難しいのが現状です。住宅政策や、土地 利用政策を通して対応するほか、住宅が後に できた場合など、事業者の臭い対策事業に対 しては支援も必要ではないかと考えています。
村山 薫氏
 近くの農家でもそれぞれ家畜を飼っている 時代でしたけれども、私自身も畜産農家で育 った者ですので、悪臭等の畜産公害について の解決策は非常にむつかしさを認識していま す。
 農家ご自身でどう対応可能かをお考えいた だくことと思いますが、行政としても広く環 境行政および農業振興策の両面から考えてゆ きたいと考えます。

質 問 内 容
立候補表明者
回  答  内  容
9.新市長になって最
優先で取り組みたい農
業政策は何ですか。
 可能であれば、具体
的に、期限、財源等を
お示しいただきますよ
う、よろしくお願いし
ます。
(200字以内)
田口直人氏
 圏域全体の資源循環、環境保全型農業によ 
るコシヒカリ米産地の形成と、豊かな自然資 
源を活かした都市交流による農業振興です。 
川西有機センターを先導施設にして、圏域全 
体に展開し全国に発信、農業・環境先進市と 
して十日町コシヒカリ米の価値向上をめざし 
ます。また、圏域の認定された農業特区や地 
域再生計画、既存の交流施設の活動を活かし、
山間部を中心に地域の連携強化により交流人 
口を拡大し、農業農村の活性化を図ります。
白川勝彦氏
 私たちの地域は、そのほとんどが中山間地 農業です。ですから、規模ではなく質を誇れ る農業をめざさなければならないと考えます。質の高い農産物の場合、その販売方法が極め て大切となってきます。農産物の生産・加工 
・販売などに知恵と工夫をすれば、農業に新 しい光が見出せます。十日町市行政は、JA と連けいして、それらの事業の支援を積極的 に行います。財源として、広域特例債で設け ることができる30億円の基金を使います。
樋口利明氏
 有機無農薬農業を含む環境農業の推進です。これを成し遂げるため、1年目には、即、専 任職員チームをつくり、先進事例や最新の技 術・製品などについて、新市の諮問と農業関 係者に対し、繰り返し情報提供し、公開で学 習会やシンポジウムを集中的に行い、明確な 方針と施策(実施事業)を決定します。2年 目以降は、3年目途に、新十日町市独自の  「安心認証制度」づくりを含め、年間1億円 規模にて環境農業を推進します。
滝沢信一氏
 平成18年度には堆肥センターを完成させ、 安全・安心農業、環境農業をさらに進めると ともに、松代・松之山を含めた新市で、いも ち病に強いコシヒカリを一斉にスタートし、 全国ブランドとして定着させます。また、直 接支払い制度を活用して、農道・用水路の整 備を進め、効率よい農業経営を促進します。
村山 薫氏
 農業だけでなく全ての分野で、合併協議の 内容を点検し把握することが先決と考えてい ます。法人・団体・農業者との研究協議の場 をもちつつ、継続・見直し・新規と順次体系 づけてゆきたいと思います。
 教育・福祉・環境・国土保全・林業などの 多方面から「森林・雪・水」をトータルに研 究する事業を開始したいと考えています。合 併協議内容の点検や市役所改革との関連の中 で具体化してゆきたいと思います。